遥か前の「天使にラブソングを」という映画、
その中で素敵なゴスペル曲が何曲か歌われましたが、
当時の役者さんたちが25年ぶりに集まり、
映画の中で歌ったゴスペル曲を歌ったという映像を見つけました。
あれから長い年月が経っているというのに、
そのパワーと熱量の凄さ❗️
圧倒されたのであります。
実は、「天使にラブソングを」のゴスペル曲には思い出が詰まっており、
今から二十数年前、高田小学校の学習発表会。
子どもたちに喜んでもらう為にPTAコーラスをやりたいとのことで、
その指導をお願いされたのです。
その学校では、PTAコーラスは、初の試みだったようですが。
当初、簡単な二部合唱で、爽やかに軽やかに発表しようと思っていたのですが、
あるお母さんから、
「あの…、無理だとは思いますが…、この曲をやりたいのです…。」と、
遠慮がちに「天使にラブソングを」の中のゴスペル曲の譜面を差し出されたのです。
えっ?! 英語…。女声三部合唱…。
その譜面を見ただけで、冷や汗たらり…の私…。
で、「皆さん、どうしますか?」と、メンバー全員に曲を聴いてもらったところ、
「是非、やってみたい❗️」という、信じられない、無謀な反応が…。
「したい」ということを実現してあげるのが教師の務め❗️と自分を奮い立たせ、
「はい、ではやってみましょうね。」と、爽やかに言ったつもりですが、
きっと、私の笑顔は引きつっていたに違いありません。
それから、私の「格闘」が始まったのです。
そのPTAコーラスには、40名を優に超えるお父さん、お母さんが集まってくれたのです。
ですが、大多数が合唱経験はなく、歌が好きだったり、子どもたちが喜ぶんだったらと、集まって下さった方々ばかり。
合唱を完成させるための格闘や道筋を、あれこれ書くつもりはありませんが、
下準備の為に、毎晩徹夜し、カセットテープ(当時は)に録音しまくったのは覚えています。
・それぞれのパートのメロディーを歌い録音したカセットテープを1人に1本ずつ配る。
・メンバーの皆さんは、家で、炊事、洗濯、お掃除、お風呂etc.の時に、ずっとそれを流しながら耳でメロディーを覚える。(英語もカタカナ的に耳で覚える)
※後日談となりますが、「洗い物をしながらも、洗濯物を干しながらも、毎日、毎日、先生の歌声をテープで聴いて、声が好きになっちゃいましたぁ〜。」とニヤリ(あっ、失礼、ニコリ)とされた時には、ジワッと汗が出ました…。
結果的に、夜4回程度(1回1時間程度)の練習で、完成したのであります。
正に、驚異的でありました。
練習中、皆さんの目はやる気に満ち、完璧に血走っておりましたが、
何故か、みんなで大笑いばかりの全体練習。
そんな光景が今でも思い出されます。
これだけ、全身全霊を傾けて練習してきたゴスペルだけに、
学習発表会当日、わが子の発表はそっちのけで、
PTAコーラスに意識集中のお父さん、お母さんであったことは言うまでもありません。
学習発表会とは子どもたちのものなのに…。
そしてまた、その打ち上げも、
それはそれは大笑いの大賑わいの大宴会となったことも言うまでもありません。
すみません、
長い長い思い出話になってしまいました。
「天使にラブソングを」を思い出すと、
どうしてもこんな思い出が蘇ってくるのです。
とてもよき思い出として。
そしてまた、
当時の、お父さん、お母さんたちから、
「やる気」が、不可能と思えることをも可能にするということを、
教えてもらったようにも思います。
そんな「やる気」、
ただ待っていても決して起きてこないもの。
どうやる気にさせるか、
どうモチベーションを高めてあげるか、
やる気スイッチを、どうやって入れてあげるか。
指導者とか、先生とか、親の、腕の見せ所かもしれませんね。
(つぶやき)
映画の役者さんたちは25年ぶりに集まり歌ったようでありまが、PTAコーラスの皆さんが二十数年ぶりに集まり歌ったら…。考えただけで背筋が…。^^: