少し腰が曲がり、
かなり小さくなった身体、
最近は杖を手放せない、
そんな後姿を見つめながら、
昔、朝から晩まで針仕事をしていた
そんな彼女の背中を思い出します。
親子の間で「恩返し」なんていう言葉はちょっと変。
けど、今の私の心の中はそんな感じ。
子どもの頃は、何とも口うるさい「存在」
学生の頃は、仕送りをしてくれる「存在」
若い頃は仕事に追われ日々目の前のことに精一杯。
やっとこの歳になって
彼女の人生全体を見つめることができるようになったような気がします。
尽くす人生。
高齢でもあり、
限られた残りの人生かと思いますが、
だからこそ、
三週間に一度の通院のお世話やお昼ご飯などなど、
こんな「二人きりの時間」が、
どこか愛おしいといいますか、
心楽しみな時間に思えるのです。
もしかしたら、
こんな二人時間は、
神様がくれた時間かも…とも。
いつでもありそうで
本当はそうそうないのが「時間」
大事にしなきゃ。
〜病院の待合室にて〜
(つぶやき)
家を出て車に乗り込み開口一番「今日のお昼はラーメンが食べたいな」と彼女。実は、"こんな寒い日だからラーメンでも食べてあったまりたいな" と思っていた私。間違いなく親子のようであります。笑 更に、ラーメンのはずが急遽中華料理に。気分でコロコロ変わる。これまた間違いなく親子のようであります。