「学び」
年齢に関係なく生涯続く営みのように思いますが、
この「学び」、大きく二通りあるように思うのです。
一つは、教える側が一方的に注入し、教わる側がそれを理解していくというような営み。
そして、もう一つは、
教える側が相手の心に種を蒔き、教わった側がその種を自ら発芽させどんどん育てていく。
そんな「心への種蒔き」が、
その後の人生に力強く生きて働く「本物の力」を作っていくように思うのです。
勿論、多くの失敗を重ねながらなのですけどね。
過日、市内に住む高校生からこんなメッセージが届きました。
先生、お久しぶりです。夜遅くにすみません。 コロナの影響で生活困窮の家庭の子供達が十分に食事をとることができていないという現状を聞き、感染者0の岩手県の高校生だからこそできることを!と考え、大阪にある子ども食堂へ物資を送ることにしました。もし良ければ、先生のご協力もお借りしたいです。どうでしょうか?もし、提供できる物資があったら私がそれを取りにいかせていただきます!それと、周りの方で協力してくださる方がいたらその人たちの分も一緒に取りに行きます。提供できる物資がなくても、先生がよければFacebookの投稿にシェアしていただくだけでも嬉しいです。
勿論、答えは、Yes!
実はこの子、東北復興支援の一環としてソフトバンクが実施している
「TOMODACHIリーダーシッププログラム」に自ら参加した子で、
渡米でのリーダーシップスキルや地域貢献の学びに加え、
現地での様々な体験が、彼女を大きく変えてくれたようです。
きっと、このプログラムで出会った多くの講師陣や現地の人たちが、
彼女の心に「種」を蒔いてくれたのだと思います。
ということで、
早速、家の中の食品をあれこれ探してみましたが、そうそうストックもなく、
先程ドラッグストアに行き、子どもたちが食べそうなものを用意してきたところです。
大阪の子どもたちへもそうですが、
この子に私ができる僅かばかりの応援です。
子どもや若者って、本当にすごい!って思います。
みなさん、どうか力を貸してやって下さい。
(つぶやき)
日本全国、各自治体では中高生を海外に派遣する事業を行なっているようですが、「観光」や「現地生徒交流」「ホームスティ」だけでは、その後に活きて働く「種」は蒔かれることは少ないようであり、その子の「よい思い出」に留まってしまっているケースが多いように思うのです。そもそも海外派遣とは「人材育成」が目的。であればこそ、次に活きるどんな種をどう蒔こうかという「構想」や「プログラム」が何より大切になってくるのではないかと思うのです。つまり、将来に繋がる「生きた学び」をどう創造していくか。今回のこの子の動きを見ていて、そんなことを思ったのであります。それは、教員研修も然りですけどね。